発声を良くしていくためには?

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発声するときには、嚥下にも関係する筋肉が働きます。
 
発声と嚥下は、関係性が深いのです。
 
そのため、言語聴覚士の方は、発声を勉強するために、嚥下をより深く学ぶという行動をされている方が多いです。
 
その背景には、発声を学ぶ機会が、限りなく少ないという現状があるようです。
 
今回は、以前に発声に関するセミナーを、
ミュージカル団体様に依頼を受け、開催したので、
その時のことも含めて、お伝えしていきます。
 
 

目次

発声とは?


発声とは、気管の入り口である、声門という部分で、肺から息が出て、
そこで、声帯が閉じたり、開いたりすることで音が生まれます。
 
この声帯はあくまでも、閉じたり開いたりし、声帯をふるわせることで、音が生まれますが、
 
声として作られるのは、口腔器官になります。
 
イメージしやすいのは、口腔内の動き、
つまりは、口唇や舌の動き、頬、軟口蓋や硬口蓋も音として作りますが、
それ以外にも、咽頭腔や鼻腔も、声を響かせるためには必要になってきます。
 
 

発声は筋活動である


 
発声には、声帯を緊張させる内喉頭筋という筋肉が働きます。
 
内喉頭筋とは、咽頭内にある軟骨群をつなぐ筋肉群のことを指します。
 
この筋群は、甲状軟骨や輪状軟骨、披裂軟骨を結んでおり、
外から触れていくことは難しいです。
 
 
しかし、
声の高いや低いは、舌骨に付着する筋によって作用されることが多いです。
 
それは、舌骨上筋群・舌骨下筋群、そして咽頭収縮筋です。
 
声を作っているのは、これら、嚥下に関わる筋でもあります。
 
 
そして、これらの筋が作用するように、筋バランスを保ち発声に繋がってきます。
 
 

では、どのようにアプローチしていく?


声の出しすぎや、歌を歌った後は、
舌周辺機能、そして、舌骨上筋群を過度に使用していることが多いです。
 
そのため、筋疲労を起こし、声門を閉鎖することや、
声を作る部分で、筋バランスを崩すことで、
発声を十分に行えないことや、
声枯れなどを引き起こすようになります。
 
 
この舌骨上筋群や舌周囲筋、
そして、咽頭腔を閉鎖させる働きを持ち、
声の響きを作る咽頭収縮筋に対して、アプローチをしていくことで、
声枯れを改善することや、高い声をだすこと、
そして、今までよりも声の響きを作ることができるようになってきます。
 
 
 舌骨上筋群に関しては、さまざまありますが、
簡単に出来るのは、顎舌骨筋に対してのアプローチです。
 
顎の裏をゆっくりと伸張させていくことで、
外舌筋としてのオトガイ舌骨筋やオトガイ舌筋も一緒に伸張されます。
 
舌の緊張や、咽頭腔を締め付ける要素を軽減することが出来ます。
 
また、舌骨のアライメントを調整することで、
声を出す際にも、正常の筋の働きをしていくようになります。
 
 
 
そして、発声をしていくためには、舌骨や甲状軟骨が挙上していく必要がありますが、
まず、胸郭が硬いと、舌骨下筋群の伸張性が低下します。
 
そうなってくると、舌骨や甲状軟骨が挙上をしようとしても、なかなか上に上げていくことができません。
 
まずは、胸郭を柔らかくし、舌骨下筋群の伸張性を高めていくことで、
より舌骨や甲状軟骨はスムーズに動くようになります。
 
 
そして、
 
発声の際には、声を高くしたり、低くしたりする際には、
舌骨と甲状軟骨の上下の動きが必要であるため、
この上筋と下筋の筋バランスが取れて、
初めて、高い声や低い声が出せるようになってくるからです。
 
 
また、
咽頭収縮筋に対してアプローチができ、収縮効率を高めていくことで、
 咽頭腔を狭めたりひろげたりすることが可能となり、
音の響きが作りやすくなってきます。
 
基本的に、
一般的にも、この筋があまり働いておらず、こり固まっていることが多いです。
 
 
 
あとは、発声する際の身体として、
一つの楽器の通り道をしっかりと作るという意味で、
軸が必要になります。
 
 
特にミュージカルは歌って踊るため、
この軸が崩れると、発声にも影響が大きいんですよね。
 
 
振り返りながら、ねじった姿勢の後で、と、動きを伴いながら発声することが多いですので、
 
胸郭の動きが悪いと、身体をねじることに対して、他の代償が生まれますので、
声が響きにくくなることや、出しずらさが出てきます。
 
 
また、ガラガラ声は、輪状甲状筋をゆるめることで、
そして、
嗄声に関しては、輪状甲状筋にしげきを入れながら発声練習を行うと、
かなり変化がみられますよ。
 
是非Tryしてみてください。

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