【呼吸には、3つの様式がある】
オステオパシーの中では呼吸は、
1次呼吸と2次呼吸とがあります。
ヨガの中では、不完全な呼吸として3つの呼吸があげられます。
1つは、上肺呼吸。
一番劣った呼吸であり、
鎖骨と肩と胸の上部を上げ下げしながらする呼吸で、「鎖骨呼吸」とも言われます。
横隔膜を全然使えなく、胸、肩、首の筋を動かすことで、疲労感がかなりつよくなります。
この呼吸が癖になると顎が前に出て、猫背になります。
特徴てして、慢性的な呼吸器疾患の方や、全身状態が悪い人、死にかけの人に多くみられます。
2つめは中肺呼吸。
肋骨が動くので、「肋骨呼吸」とも言われます。
この呼吸は、胸郭の一部の拡張収縮の動きで、横隔膜が上に上がり気味で、腹壁も引っ込んだままのことが多く動きが少ないです。
上肺呼吸よりも効率がいいですが、下肺呼吸よりも不完全な呼吸です。
一般的には「胸式呼吸」と言われます。
肩、首、背中が普段から硬い人、腹部の手術をしたことがある人、
円背姿勢が続いている人、
にみられやすいです。
3つめは下肺呼吸。
横隔膜を使った呼吸のため、「横隔膜呼吸」とも呼ばれ、一般的には「腹式呼吸」と呼ばれてます。
肺の下部と中部にある程度空気が入りますが、上肺部には空気が入りにくい特徴があります。
そのため、一番効率的な呼吸と言えます。
1つめ、2つめの呼吸の癖があれば、この下肺呼吸が出来るようになると、格段に呼吸が深くなり、身体状態が改善しやすくなります。
そして、昔の人は、この呼吸を意識して生活しており、丹田呼吸法として気を下に下ろし、地に足がついた、肚の座った状態となります。
この下肺呼吸は、施術によって導くことが可能であり、
身体レベルがかなり下がった状態の患者さんの身体状態を整えていくためには、下肺呼吸に導くことが必要となります。
そして、ヨガの中で、完全呼吸法としての技法があります。
患者さんに、この呼吸を意識させていくことや、導いていくことは難しいですが、
施術者としての身体を整えていくために、実践してみてはいかがでしょうか?
効果としては、その人が本来もっている肉体的な呼吸能力を完全に発揮させ、心身の緊張がとれ、気を巡らせる効果があります。
やり方
1.
一旦息を吐き出し、腹部を凹ませた状態から、ゆっくりと下腹部に息をいれていく
2.
胸を左右にひらく気持ちで吸い続ける。
すると、膨らんだ腹部が少し凹んでいき、その後に胸を前後に広げていく
3.
鎖骨の真下まで息を吸い込む気持ちで吸い込む
4.
いっぱいになった状態で少し息をもらし、胸の緊張をとると、横隔膜が下がり、腹部が膨らむので、その状態を保持する
5.
保持した力をゆるめ、同じ量を同じペースでゆっくりと吐いていく。ある程度吐くと自然には吐きにくくなるとので、しぼりだしつうさらに吐いて、80~90%ほど吐いたら、お腹をゆるめ、背を伸ばすと自然に吸気に変わってくる。
吸う:止める:吐くを1:4:2になればベスト!
10分くらいでも効果があり、
疲れた時にやると、疲労感を回復していきやすくなります。
嘘だと思うならやってみてくださいね!